774pt日記

私の半径5m その2

看取りの世界

看取りがきた感じがする。
従来の医療の役割が拡大したと言えるのかどうかわからないが、これを医療という表現でまとめていくことが正しいのかどうかわからないが、避けて通ることができないフェーズにきた感じがする。

訪問系サービスの人たちの話を聞く機会があった。訪問系サービスの中の人たちはこぞって看取りの話題を出していた。あっけにとられて聞いているとその夜のNHKでは家で看取るに至る本人と家族の葛藤を描いたドラマが映っていた。
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確かに病院は看取りのためにあるのではないし、住み慣れた家で家族に看取られるのは一つの理想なのだろう。実際自分の父親は一昨年そうした。

いままで地域リハビリテーションとか介護保険とかでは「住み慣れた地域でその人らしく暮らす」という表現が繰り返しされていたが、それはつまり「住み慣れた地域で死ぬ事」と言い換えることができるのだろう。
今春の地域包括ケアシステム構想のオンパレードはいよいよ来る高齢化に向けてその着地点として在宅を提唱しているわけで、これから必要なのはミサイルやFX戦闘機な公立病院ではなく、その地域をカバーできる機動力の高い、ゲリラ戦向けの装備を持った訪問系サービスなのではないだろうか。特にうちのような地域では入院で完結させるようなニーズは少なくてむしろどうやって終わりにしていくかという撤退線においてそのリソースが使われてしまい、消耗していってしまっている。

家で死ぬっていうのはそもそも家族による介護力に相当の期待をしてしまうシステムだと考える。(少なくともうちの地域の現状では)そういう意味で課題が山積なのは否めないがいままで投じたリソースをゲリラ戦法に向けたものに変えるような取り組みが考えられるのではないかな。市立○○訪問看護ステーションなんてのがそれこそコンビニ並みの頻度で出現したらこの地域もかわりそうな気がする。