774pt日記

私の半径5m その2

葬儀が終わった

祖父が亡くなった。96歳。大往生であった。死に際に立ち会えなかったが、長く入院しており、転院した療養型病院でなくなった。実際在宅介護の方針で準備をしている最中であった。

地元の葬式にフルで参加するのは初めてで、お通夜、火葬、葬儀など一連の流れについていくのが精一杯だった。

近い親戚、遠い親戚など久しぶりにみる顔やご近所の親しくしてくれた方々が一同に介し、生前の祖父の話を聞くことができた。普段は顧客として向き合う高齢者の方々だが、このような場面ではものすごく頼もしく見えたことが新鮮だった。いろんな段取りとかもそうだけど、改めてみんないろいろ頑張ったんだなと思えた。

周りをみると高齢者はよくある高齢者と見える(意味わかる?)でもこんな時の会話はすごい。ポテンシャルを感じる発言がある。なんか高齢者を守ろうみたいな、高齢者にやさしく、みたいな人たちがいるけど、これはエイジズムという差別にあたる。

守ってもらいたい高齢者はいいけど、本人たちはまだ現役の感覚だ。マクロで語るのは問題だが、葬儀のあちこちで聞いた「最近どお?」な発言は随所に現役感覚な発言が多かった。片麻痺で狭窄症の手術をしたおじいさんは米作りの話になると麻痺側の上肢の振戦をもろともせず顔を紅潮させながら、まるでベンチャーキャピトルに事業説明するかの如く語り倒す。圧倒的な温度がある。

間違っては行けない。

私の半径5mにいる高齢者は痛いとかしびれるとかうごかないとかくるしいとかまた来いとか言われたからきている。でもこの場所から離れたらそれぞれの現場がまっている。