774pt日記

私の半径5m その2

目の前には鍵のかかっていない扉がいくつもあって、自分次第でどこまでも開いていけるんだ 本田圭佑

最近のアスリートからは行動心理学、行動科学っぽい発言が多く聞かれる。個人やクラブ、チームでメンターがいるのだろうか。岡田監督も原監督もそんな感じの発言が見られるように思う。

でも本田圭佑は他のアスリートよりその発言が生っぽい。


日本を出るしかない

ガンバユースから星稜高校を経てグランパスへ。チームメイトとの違和感を感じるようになったらしい。自分を表現したい、存在価値を示したい、競争したいと主張しても「何言ってんねん」で片付けられる。日本人はひとりで勝負できないのだろうか。と考えた結果

一刻も早く日本をでたくなった

オランダでの挫折とせつなさ

オランダでの1年目は2得点の2部降格 北京五輪では1次リーグ敗退。

崖っぷちに追い詰められた気分だった 今までと同じことを続けても道は開けないと思った

そして次に

完全な意識改革をするしかなかった。自分のサッカー観を一度全部否定することから始めた。実績、プライド、哲学、美学。すべて捨てた新たな自分を一から作ろうと考えた

となる。おそらくこの考え方は壁を前にした時に必要な考え方。そして失敗をバネにする時に捨てるという思考は重要なポイントなのだろう。でも。

さすがにせつなくなった

そうだ。失敗から捨てるになってゼロベースは痛い。本田はこのとき21か22歳。それでもさすがにせつない。俺のようなおっさんが今までものことを捨てたあとにくるせつなさは受け入れられるか?

開いた扉

せつなさを通過して得たもの。それは大きい。

オランダで得た知識や経験を素直に吸収できるようになった

それまで日本の価値観に沿って翻訳していたことに気づいた

そしてタイトルの言葉の域に達する

もっと貪欲にならないといけないと思った。目の前には鍵のかかっていない扉がいくつもあって、自分次第でどこまでも開いていけるんだから

扉が開くと得点力は日本にいた時の3倍になった。(いちがいにひかくできないけど)そしてCSKAモスクワとの移籍交渉では9000万ユーロで中田に次ぐ高額となった。
あきらめないで目標に向かう過程で、せつなくなる状況を踏まえなくてはならないようだ。
ないならそのほうがいい。でもせつなさを超えるとどこまでも続く扉がフリーでどんどん待っている。
せつなさが必要な場面に怖がらずに立ち向かった本田は。

以前とは見える景色がちがうんですよ

おっさんにもせつなさが必要か

このシングルケースではうまくいった。でもまだ本田のフットボールライフは続く。ってか始まったばかりだ。
おれらおっさんは妙なプライドがこびりついているだろう。だから落とすのは簡単ではない。でも本田とおっさんの違いは生きてきた時間と残り時間。でも本田だって、プレイヤーとしての残り時間は同じだ。そんな時間感覚にいるのだろう。おっさんにもプライドを捨てるせつなさが必要だ。

f**k pride